きみと歩実

「激マブ探偵なな」公開記念、きみと歩実さんインタビュー(風)

上野オークラ劇場などで絶賛公開中の「激マブ探偵なな 手淫が炸裂する時」。「絶倫探偵 巨乳を追え!」(R15+版タイトル「新橋探偵物語」)のスピンオフ作品にあたる本作で主演を務めたのは、チャイナガール・ななを演じる我らがきみと歩実さんです。非公式ファンサイトであるAyumin styleではこのたび、個人撮影会のお時間を使って、きみとさんにインタビュー(風)を実施。「新橋」シリーズへの思い入れや、「激マブ探偵なな」の現場で学んだことなどを語ってもらいました。(すみません、公開前にお話しを聞いて、もっと早く出す予定が上映終了前日になってしまいましたが……どうぞよろしくお願いします)

私の中で、「新橋探偵物語」って革命だった

──「激マブ探偵なな 手淫が炸裂する時」がいよいよ公開です。「絶倫探偵 巨乳を追え!」(R15+版タイトル「新橋探偵物語」)のスピンオフ作品ということでファンの期待値も上がっていると思います。きみとさんはすでに試写でご覧になったんですよね?

そうですね! 横山(翔一)監督の画作りも素敵だし、素直に面白かったです。アクションも入っていてイメージしていた以上にかっこいい仕上がりになっていました。できれば前作から観てほしいですけど、今回の作品からでも十分楽しめますし、必ず自分の愛すべきキャラクターが見つかると思います。それは「新橋」シリーズに限らず、横山さんの作品の大きな魅力! ちなみに私が演じるななの表情は後半にかけて盛れていきます。かわいくなっていった気がしますね。はははは(笑)

──すでにお顔が神なのに、それ以上盛れたら死人が出てしまうんじゃないかと思いますが……(笑)。これだけ期間を空けて、同じキャラクターを演じるのはきみとさんにとって初めての経験ですよね。どの段階で“ななちゃんに戻ってきた!”ってスイッチが入りましたか?

チャイナ服を着て、髪をお団子にしたときですね。あとは長野(こうへい)くんが果梨のかっこうになったとき。やっぱり見た目からおぉ! これこれ!ってなりますよね。

──ビジュアルを見て“おぉ! これこれ!”となるのは、「新橋」シリーズの魅力の1つですよね。キャラクターの名前もそれぞれ浸透している。なかなかほかのピンク映画ではないことだと思います。

私の中で、「新橋探偵物語」って革命だったんですよね。ここまでコメディ感の強い作品に出るのも初めてだったし、こんなにコミカルなキャラクターをやるのも初めてだったんです。それがうれしくて、演じていて楽しいー!って。前回は1日だけの撮影で、出番も短かったけど、すごく新鮮だったのを覚えています。

──そういう気持ちが、ななちゃんをシリーズ内で1、2位を争う人気キャラクターに育てたのかもしれないですね。

ありがたいですね。実は「新橋」のときにもうちょっとななをはっちゃけたキャラクターにしたかったなと、心残りだったんです。個人的には「銀魂」の神楽ちゃんぐらいやりたかった。だから「激マブ探偵なな」ではもう少しオーバーにやってみようとも思ったんですが、結果前作と同じぐらいのテンションが引き継がれています(苦笑)。

──きみとさんは何度かななちゃんの作り込みに関して、後悔を口にされていますけど、個人的にはこれ以上ないほどドンピシャのバランスだと思います。

私的にはやっぱり足りないなって思ったんですよね。でも「激マブ探偵」を試写で観て、作り込みすぎないななでよかったのかなって。今回はやみつき(亜矢みつき / 真矢みつき)が演じるハチという妹分が出てくるんですが、ななが弾けてしまうとハチとのバランスも悪くなってしまう。ななとハチの関係を楽しんでもらえるバランスになったので、結果的にいい方向に転がったのかもしれません。2人の掛け合いも見どころです。

──きみとさんと真矢さんは実生活でも先輩後輩として仲良しですが、ピンク映画での共演は初めてですよね。現場での印象はいかがでしたか?

やみつきはとっても真面目! セリフもしっかり覚えてきてるし、「ここで泣いてほしい」って演出が入ったらポロポロ泣ける。ななと比べると、ハチのほうがちょっと適当な感じの子で、そのニュアンスもよく出ていると思います。

いい意味でバカになり切って楽しむ映画

──前作ではななちゃんって飛び道具的な役回りだったと思うんですが、今回は主人公ということで、ハチの登場しかり、ななちゃんをより掘り下げた描写が増えると思うんです。演じるうえで何か変化はありましたか?

ななとハチだから、イチ、ニイ、サン……がいるのかもしれない?って想像したり(笑)。大家族なのかなー?とか。ななが「中国に帰る!」って言い出すシーンがあるんですけど、あ、しっかり中国人なんだ!(笑)って思って。じゃあ、どれぐらい日本に住んでいるんだろう? なんで東京に来たんだろう? 珍鎮とななは親戚なのかな、弟子なのかな?どういう関係なんだろうとか。横山さんの中では考えてないかもしれないけど、私の中では中国と日本で半分半分住んでいるようなイメージかな。13歳ぐらいまで中国でそれから日本みたいな。

──そういうふうに考えるようになったのは前作からの明らかな変化ですよね。「新橋」ではななは一切生活感のないキャラクターでしたし。

今回は「全裸監督」にも関わっている美術さんが参加していて、ななのお部屋も映るし、お洋服とか寝るところもちょっと登場するんですよ! それで、部屋の壁にはめちゃくちゃいっぱい付箋が貼ってあって、 「次はこれを研究する ハチに試してもらう」とか細かく書いてあるんです。でもそういうところは全然映ってなくて。もっと観てほしい! 映して!もったいないー!って思いました(笑)。そう思うぐらい、美術さんが細部までこだわって作ってくれました。

──そういう作り込みを目にすると、ななへの愛を感じますね。

そうなんですよね。今作では主役なのでななにスポットが当たっているし、脚本の奥山(雄太)さんが書いたシナリオを読んだときからすぐ「ああ、もう好き!」って思った作品でしたね。「新橋」のときもこの話、好き!って強く思ったんですが、今回はより思いました。

──きみとさんにとって奥山さんが書く「新橋」シリーズの脚本のどこが“好き!”と感じる部分なんでしょうか?

「新橋」シリーズの台本は、キャラクターがわかりやすく元気で、わかりやすく落ち込んで、わかりやすく悪いことを考えてというように、各々の感情の動きが、振り切っているところが私は好きですね。いい意味でバカになり切って楽しむ映画。シナリオを読んだ段階でここはこんなふうに演じてみたいなって、すごくイメージしやすいんです!

──バカになり切るってとっても難しくて、やりすぎると観ている側にとってノイズになってしまったりすると思うんですが、きみとさんはじめ「新橋」のキャストの方々って、やりすぎても全然トゥーマッチにならないというか、あえてはみ出すことを楽しんでいる印象を受けます。この作品の受け止める力の大きさによるところでもあると思うんですが。

現場でめちゃくちゃ笑ってくれるし、もっとこうしたらいいんじゃないって言ってくれるいい環境ですよね。私、何やってるんだろう?ってならずに楽しむのが大事だと思います。それはこのシリーズだけじゃなく、芸人さんとお仕事するようになって磨かれた部分でもあるし、表情豊さんの舞台で学んだことでもあります。

──昔は振り切った演技をすることに抵抗はあったんですか?

抵抗はなかったですけど、どうやったらいいんだろう?って、正解がないものなのに、正解を見つけ出そうとして怖かったですね。恥じらいもあったし、これやってもいいのかな?って不安もありました。引かれちゃうのが嫌だなって。でもやりすぎなぐらいがいいんだよっていうのは現場で学んだことだし、「激マブ探偵なな」を通して今まで以上に感じたことですね。

──というと?

今回、竹内健史さんが悪役を演じているんですが、リハの度に毎回違うパターン、面白いことを試しきて、うわー!と思って。横山さんはその中でも一番ベストなもの、これだっていうものを取り入れていたんです。こんなふうにやるのか! もうちょっと私も自由にやっていいんだなって、すごく学びました。今までは動きの中で、自分なりになならしいアレンジを加えるのはありかなと思っていたんですが、セリフを変えたりするのはダメなんだろうなと思っていたんです。でも、横山さんは舞台で演じる側もやっている人だったし、こちら側の試したいことは受け止めてくれるんだなって。もちろん頭の中でイメージがしっかりある人なので、ダメだったら「それも悪くないけど、こっちでやってみて」とか、そういうことはあると思うですけど。そういうことに気付くのが撮影後半だったのがちょっと残念ですね。でも、もう少し自由にやっていいんだと思ってからは表情とか、より遊んではいると思います。

お客さんに喜んでもらえたかどうかが重要

──今日お話しを伺っていて「新橋」シリーズにきみとさんが思い入れたっぷりな理由がわかったような気がします。実は、ご自身のフィルモグラフィーの中で「新橋」が1、2位を争うぐらい好きだと聞いて、ちょっと不思議だったんです。

え? なんでだろう?

──番手的には3番手だし、出番も決して多いわけじゃなかったので。それでいうと、きみとさんのTwitterの紹介文で挙げている作品も「新橋」「童貞幽霊」「花と沼」と全部主演作じゃないんですよね。

うわー! 確かに、本当だ……。

──これって“きみと歩実”という人を実はよく表しているなと、ファン目線で思います。

そうですね(笑)。全然自分の出演時間とか、主演かどうかとかはあまり気にしていないかもしれない。どちらかというと、お客さんに喜んでもらえたかどうかが重要で。文字数の関係もあるので、紹介文に書いてあるのは「すごいよかった!」ってたくさん褒めてもらえた作品なのかな。あと主演の作品はちょっと背負いすぎちゃって、もっとこうすればよかったっていう後悔がより大きいのかもしれない。

──きみとさんって本当に人を楽しませるのが好きなんだなって思います。やっぱり、お客さんの反応はモチベーションにつながりますか?

めちゃつながるタイプ! ハッシュタグを付けて、つぶやいてくれるとすごくうれしい! ピンク映画は感想を聞ける機会がそこまで多くはないから、ピンク映画好きの人が普段から書いてくれるのはすごくありがたいなって思っています。あとは、テアトル新宿で上映される作品は、あまりピンク映画を観ない人からのリアクションももらえたりして、反響が大きいと、よかったんだなととってもうれしくなりますね。

──確かに、紹介文に挙げている作品は「ハッシュタグをつけて感想をつぶやこう!」という流れができているものですよね。そういう意味では「温泉情話 湯船で揉みがえり」をハッシュタグ付けて、狂ったように褒めておくべきでした(笑)。

いや、あの作品も大好きなの! だから自分の中の優劣はなくて、文字数の関係があって、何アップすればいいか悩ましいという。

──「温泉情話」ってきみとさんの今までの出演作にないパターンの映画でしたよね。バックボーンも家族もしっかり描かれていて。

人物の背景がわかるとより、感情移入しちゃいますよね。だから「温泉情話」はリハの段階からドバドバ泣いていて、大丈夫ですか?って心配されるぐらいでした(笑)。本当にめちゃ悲しかった。

──ちなみに今後、ピンク映画でチャレンジしてみたいことはありますか?

妻も子供も、大学生もやったので、機会があったらがっつり特殊メイクするものがやりたいですね。あとは職業特化したもの。医者とか看護師とか。

──いいですね。個人的には幼馴染との本当にベタベタな恋愛ものとか観てみたいです。

くぅーーー! あー恥ずかしくなっちゃうやつ! やってみたいかもしれない。あははは、シルクラボでしかやったことないから。

──では、リクエストしておきます(笑)

編集後記
作品未見でお話しを伺ったので、鑑賞した今、もっと、ここを掘り下げるべきだった、ここを聞きたかったと思うところばかりではありますが……ただ、“人を楽しませる”ことが好きなきみとさんの心の柔らかい部分にちょっと触れる内容になったのではないかな?と思っています。まだ作品未見の方はぜひ! ご本人が「ななの表情は後半にかけて盛れていきます」と語っているように、どえらいかわいいものが観れます。

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